27歳ちゃん。職場の年下の先輩。
もしかして無性愛者なのかしら。それとも同性愛者。それとも。
ともかく私の中に、どうしても「一般的な女性フィルター」というものがあるので、恋愛トークを異世界のものとして見ていた27歳ちゃんに対して、そういう話ができない相手、と一旦線を引いた。相手が求めない話などする必要はない。
とは言えだ。恋愛に悩む人の相談や愚痴や、男性ってこういうものだよね、という情報交換をするのって割と楽しいし人生において重要ではあると思える。
というのも、私もだいぶ年齢を重ねて子供も産めるか怪しいラインになったときに婚活を始めた口だが、運よく「この人だ」と初顔合わせでぼんやりと思えた人に会えたのは、自分の掘り下げと価値観を究極まで煮詰めた結果だったと思う。恋愛トークはそのブラッシュアップだった。
理想と現実を交互に見る、自分を知る、どうしても求める部分と、どうしても嫌な部分と。
そうしてお互いの「同じ部分」を探って、わりとたくさん合いそうな人を探す。
27歳ちゃんは結婚には向いていると思うが、恋愛で駆け引きして顕示欲を満たしたいタイプではないので、そも自分の掘り下げなどしたこともなさそうだ。
だから会話をしていても、実のある話があまりできない。現状に対して「難しいよね~」と笑うタイプだ。
いやまあそれは別にいいんだけどね。
人間性だけを見ればピカイチなのだ。私が働く上でとても助かっている。
だからこそ、私のような腹黒で楽をしたい真面目系クズに搾取される人生をそういうものとして受け止めて生きていくのだろうかと思ったら、もったいないなと思った。
彼女にはきちんと幸せになるための逆算した行動を取ってもらって、ぜひ幸せになってもらいたい。
勝手だがそう祈っている。