人物1:友人♂(わんこ系)
人物2:友人の友人♀(1の好きな人)
人物3:俺様系友人♂(モテ男)
1は2の声も、見た目も知らないまま好きになった。
ネトゲの出会いそして振られた。
リアル恋愛をしたことのない1。私を含め、他方面から恋だよと言われて気持ちが昂ってしまった様子。ゆっくりね、という忠告もどこへやら。あっという間に告白してしまった。
問題は2の声も、見た目も知らない。知っているのは所在地と年齢と過去の男性遍歴くらい。
相手も動揺したらしい。
けれど盲目な1は友人の範囲を越えたくて仕方なかった。
口を開けば「抑えている」「嫉妬で寝れない」と宣っていた。
2は根負けした。ちょっと特別な友人枠(いわゆるネットのパートナー関係)になることを許したらしい。ただしリアル恋愛への道はない。
この時わたしはわかってなかった。
気がないのになぜ許したのだろう。その答えは彼が振られて、私が3に聞いたときに出た。
非モテってのは相手を支配下に置こうとするそうだ。その欲は、女性にはとても良く見える。
でもそれは俺様系非モテであって、1のようなわんこ系には当てはまらないのでは?と聞くと、わんこ系はあざといからだと。無害を装う。でも女性からは嫉妬だの、そういうのは言ってみれば”下”を丸出しで近づいてくるように見えるということらしい。盲目な、支配欲を隠してるフリをして隠せてない変態。それで2の気持ちがこうじゃないかと思い当たった。
2にとっても、1は大事な友人だった。
喧嘩しても切ることはできなかった。
だから友人の願望(この場合は欲望)を、許せる範囲で受け入れようとしたんじゃないかと。
その結果のパートナー関係だった。
けれど1は「自分に対して好意がなければそれは許してくれないはずだ」と、ひどく自分にとっていいように妄想を重ね、それを信じようとしてしまった。そして2が他の人と仲良くするたびに、なぜそういう事をするんだと拗ねに拗ねたのだ。好意があるくせに!のような怒りが沸いたのだろう。言えば、2の1に対する許容は、友人への譲歩だったのだと思う。それを恋愛要素のある好意として、彼は思いこんでいた。
そりゃあ振られるよね、と納得した。
いちおう、2さんはどういう気持ちなのか、ちゃんと聞いた?と何度も聞いたが、その度にかえってくるのは「2はこうこう、こういう子だから、こういう気持ちだと思う」という憶測しか話してこなかった。聞けと言っているのに。
振られたあと、心配になって声をかけたが、関係が切れた今もまた気持ちが再燃すれば告白するかもしれないと言っていたので、リアル恋愛を経験してほしいなあと思った。
まごうことなき姉の気持ちだ。
彼が幸せになる日が、女性を物や理想像にすることなく、生物として対等に、相手の考えを対話をしようとできる日がくることを祈っている。
恋愛のすべては対話だ。
それをわからない人の多さも、ネトゲ世界の特徴なのかもしれない。