大丈夫、終わった。
彼との長い長い嘘の恋人ごっこは。
自分から切った。追いすがる彼の言葉は最後まで信用できなかった。また戻って不毛なやり取りに時間を使いたくなかった。選んだ。明け方まで悩んで、ごめんなさい、と喉から声をしぼった。低く、強く、わかったと声が返ってきた。それまでは関係を続けることを望まれたが、それは私が彼に未練があると思っていたからだった。それで使いたくなかった言葉を使ったのだ。もう好きじゃない、君のためにもう頑張れない、頑張りたくない。そうしてようやく彼の中で気持ちが収まったようだった。誰だって、自分を愛してくれない人を愛し続けることはできない。
でも本当にそんな言葉を使いたくなかった。つらい現実から、もしかしたら救ってくれるかもしれない人だった。一緒にいる時間はたしかに楽しかったから。
パートナがいる中で知り合った。特別枠になった。触れ合うことはなかった。不毛だった。
けれど束縛し、それを許されてしまった。彼もまた私といることを選んだと言ってくれた。それが全部嘘だったとしても、一緒にいる間はそれが本当のことだと思い込むようにしていた。そうして溢れたひずみが情緒を壊して彼に襲い掛かるようになった。嘘をついているくせに、自分本来の考えではないのに私に合わせて疲れて攻撃してくるくせに。そうして年末頃から連絡しないようになった。インして相手がいても触れないようにログアウトした。気を引くようにヘアカタログが投げられたが、会いに行けば時間を奪われる。私のしたいことが何一つできない時間が始まる。それを考えることすらストレスだった。SSを撮って「ありがとー!!!」というレターを返して終わりにした気がする。彼がいても会いにいかなかった。それをもちろん気づかれていた。
ごめん、ごめんなさい、私が私を愛せないばかりに。
私が自分に自信がないばかりに。
君を受け止める余裕も思考ももてないばかりに。
愛そうと努力した。したけど報われない日々が続きすぎてもうだめだった。
彼といるときの自分が嫌いではなかったか、そう同じような経験をした友達に言われた。
たしかにそうだ。自己肯定感はどん底をついて、もはやトラウマとして傷が残っている。
自信がないけれど自分を愛そうと努力する部分を傷つけられた。
でもそれは自分が悪いのだ、と思ってしまうから彼を責める気にはなれない。
終わったのだ。それでいいじゃないか。
彼もまた私から解放されて幸せそうだ。
私がいま苦しいのは、自分のせいだ。