僕は慈善事業には興味のない人間なのだが、あまったTポイントを活用するのに、たまにはネット募金でもしてみようかと思い、Yahoo!ネット募金を見ていた。
国際協力のカテゴリを見ると、今は緊急時とあってロヒンギャ難民の支援が目立つ。ロヒンギャ難民の苦境については連日報道されているので、支援したい気持ちが僕にもわかる。
しかし、なぜか カンボジア を支援する活動も多い。
確かに、僕が子供のころから、カンボジアは恵まれない国という印象が強い。
小学校の総合の授業で、カンボジアに学校を建てたり使わなくなったランドセルを贈る活動について調べたのを覚えている。
しかし、あれから15年程経ってもなお、カンボジアは依然貧しい国として援助を受けている。それが不思議でたまらない。
そもそもカンボジアの支援がさかんになったのは、ポルポト政権で国が破滅して以降だ。
ポルポトの起こしたおぞましい悲劇、虐殺の話はもちろん知っている。でも、ポルポト政権は1979年に崩壊している。まもなく40年というところだ。40年という月日は、焼け野原だった日本がバブルで不夜城を誇る国家へと変貌するのに十分なほどの期間だ。
知識人が殺され、子どもばかりが生き残っていたという状況を考えると、支援には長い時間を要するのはやむをえない。
しかし、当時子どもだったカンボジア人もすでにいい大人どころか、中年のはずだ。
一体いつまで支援に甘んじるのだろうか?
しかし、彼らが怠惰なわけではない。
実は、カンボジアはすでに支援が必要ないほど発展しているという。学校も十分にあり、服や学用品も不足していない。
学校に通う子どもたちの中にはスマホを持っている生徒も少なくないそうだ。
ではなぜカンボジア支援がいまだに続けられているかというと、 お金になるから という理由に他ならない。支援のためにボランティアが国に来てくれるし、寄付されたものは他の国に売ってお金に変えられる。たとえば この記事のように、カンボジアから大量に購入した古着をベトナムで販売する業者が存在するらしい。
要するに貧困ビジネスである。
そして利益を得るのはカンボジアだけでない。日本のNPO団体もそうだ。
NPOは非営利が原則であるが、非営利といっても給与は出る。その資金源は募金や助成金だ。
善意ある日本人に、「カンボジアはかわいそう」と思いこませておけば、継続的に収入(=募金)が得られる。ボランティアの中にはタダで海外に行けるという軽い気持ちで参加する大学生も存在するらしいが、もちろん彼らの渡航費や滞在費にも募金が充てられる。
日本もかつてユニセフに助けられたように、海外からの支援は貧しい国が発展していくための大きな力となる。
しかし、貧困を餌にして善意を集める人の存在もいることを知っておきたい。
国際支援が貧困ビジネスに使われやすいのは、遠いゆえにその国の実情を目で見て確かめづらいことではないだろうか。
遠い国を助けるのも大切だ。だけど、もっと身近なところにこそ助けを求める人がいるのではないだろうか。
こう言うとエゴだと思われるかもしれないけど、僕であればちゃんと届くかどうかわからないところへ募金をするよりも、半径10メートルの距離にいる人のためになることをしたい。
そういうわけで、僕はTポイントで募金をするのをやめて、お菓子を買った。